口腔がん検診
口腔がんとは
口腔がんはお口の中にできるがんのことで、舌や舌の下、歯茎、頬の粘膜や唇などにできます。日本人の中では口腔がんの認知度はそこまでありませんが、がん全体の1%から3%が口腔がんで亡くなっています。
舌にできる舌がん、歯茎にできる歯肉がん、舌の下にある口腔底がん、歯の周辺の粘膜、口角の後ろなどにある頬粘膜がん、上顎に生じる口蓋がん、唇の皮膚や粘膜に発生する口唇がんなどが挙げられます。
口内炎の症状がひどくなったり、歯が欠けたり入れ歯が当たってできた傷がひどくなり潰瘍へと変化したものからがんへと移行するなどのケースも考えられます。
「口内に違和感がある」ような場合は念のため受診されることをおすすめします。
口腔がんの主な原因
口腔がんになりやすい要素として挙げられる主な原因は下記が考えられます。
- 喫煙や飲酒など、生活習慣が好ましくない
- 虫歯や歯周病がひどい
- 詰め物や被せ物が合わない
- 昔治療した金属の詰め物(アマルガム)が劣化し、腐食している
- 歯並びが悪い
- 入れ歯が合わない
- 舌小帯付着異常(舌の裏の紐のような部分が短い方は要注意)
- 10日くらい経過しても治らない口内炎
- HPVウィルス、など
口腔がん検診の実施
当院では、口腔がんおよびがんになる前の状態について早期発見して治療を行えるよう、お口の中のがん検診を行っています。
また、口腔がんになりやすい要素などもチェックして、口腔がんになりにくい口内環境の維持にも努めています。
口腔内蛍光観察装置 VELscope®Vx(ベルスコープ)を用いた観察
当院では口腔がん検診を行う際に「口腔内蛍光観察装置 VELscope®Vx(ベルスコープ)」を利用し、口腔内の観察します。
VELscope®Vx(ベルスコープ)は口腔内について青色光を照射しモニターに映し出します。その内容より口腔内の粘膜に異常がないかを観察します。下記のような異常の観察に使用されます。
- ウイルスや真菌、及び細菌感染
- 様々な原因により引き起こされる炎症(苔癬やアマルガムアレルギーなど)
- がんと前がん
- 扁平上皮乳頭腫
- 唾液線腫瘍
口腔がん検診の流れ
Step1.問診票の記入
生活習慣についてご記入いただき、口腔がんになる要素を確認します。
Step2.視診・触診・写真撮影
お口の中に異常がないかを見たり、口内を指で触り問題がないか確認します。異常が見つかった場合はお口の中を撮影します。
異常が見つかった場合は口腔外科を専門とする歯科医師(主に大学)へ撮影データを送信し、診断の手配をいたします。
Step3.口腔内蛍光観察装置を使った観察・写真撮影
口腔内蛍光観察装置VELscope®Vx(ベルスコープ)を用いて口腔内を観察します。またお口の中について写真撮影します。
異常が見つかった場合は口腔外科を専門とする歯科医師(主に大学)へ撮影データを送信し、診断の手配をいたします。
Step4.結果をまとめてカウンセリング
検査結果を報告書にまとめ、口腔内の状況についてカウンセリングします。